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通勤途中、落とし物を見かけることがよくあります。
そして正直に言えば、私自身が落とす側になることも少なくありません。
そのたびに、気づいて声をかけてくださる方、拾って追いかけてくださる方の存在に、
本当にありがたいなと感じます。
朝の通勤時間というのは、なかなか余裕がありません。
その日の仕事の段取りを考えながら歩いているので、
何かを落としたこと自体に、気づく余地がないのが実情です。
だからこそ、見ず知らずの方に助けてもらうありがたさは、身に沁みます。
ただ一方で、こちらも急いでいるものですから、
「ありがとうございます!」と頭を下げつつも、
自分が思っているほど感謝の気持ちが相手に伝わっていないのでは……
そんな反省が、あとからじわっと湧いてきます。
そんな思いもあり、最近は
「次は自分が拾う側になろう」
と、密かに心がけています。
いわば“恩送り”。ペイ・フォワードの精神です。
ある日の通勤途中、黒のロングコートを颯爽と着こなしたマダムが、
足元に落ちていた黒っぽいカードのようなものを拾い上げました。
その少し先には、グレーのパーカーを着たスポーティーな女性。
状況的に見て、どうやら彼女の落とし物のようでした。
ところがそのパーカー女子、
朝礼に間に合わないのか、地下街を猛ダッシュ。
それを見たマダムも、迷うことなくダッシュ。
……そして、なぜか私もダッシュ。
三人で繰り広げられる、通勤時間帯の即席リレー。
30秒ほど走ったところで、マダムが見事にパーカー女子へ追いつき、
無事カードは手渡されました。
受け取ったパーカー女子は、きっと感謝でいっぱいだったと思います。
そして、届け切ったマダムもまた、
少し息を切らしながら、いい汗をかき、
「良いことをしたな」という清々しい朝を迎えたことでしょう。
何より、その一部始終を後方から拝見できた私自身が、
なぜだかとても温かい気持ちになりました。
こうして「ありがとう」が誰かから誰かへ、
さりげなくバトンのようにつながっていく。
そんなことを、しみじみ実感した朝の出来事でした。
弊社も賃貸管理という仕事を通じお客様からの「ありがとう」を
しっかりと地域の皆さまに繋げて行かねばと再確認しました。